日坂宿のメロンパン
日坂宿は東海道で3番目に小さかったとされる宿場町。
街道沿いには今でも江戸時代の町割りがほぼそのまま残っていて、「川坂屋」という旅籠跡が公開されていますが、古い住宅が並ぶ静かなところです。
そんな中、パン好きな僕としては何とも気になるいい感じのお店を見つけたのでふらっと入ったのですが、実はこの岡パン、このあたりではかなり有名なお店だったようです。
一番人気がこのメロンパン。もちろんそんなことはあとから知ったことなのですが、ちゃんと買ってるところがすごいですねー。
昼食用に、と菓子パンを3つ買ったら、若くて愛想のいい娘さんが、僕だけに一つおまけをくれました。(と思っていたら、結構おまけ、くれるようです・・・)
日坂を過ぎて、あまり特徴のない町並みをしばらく歩くと、やがて掛川宿。これが掛川のシンボル、掛川城ですね。
掛川は妻「千代」の内助の功で知られる山内一豊によって城郭や城下町が整備された町。司馬遼太郎が「功名が辻」で描き大河ドラマでも有名になったため、放映の時には結構盛り上がっていたような気がします。
しかし晴れ男の僕にしては珍しく、この日は掛川の町を抜ける頃から本格的な雨が降りだしてきて、東海道ふらっと完歩史上初の雨中の旅となりました。
今日はここでもう中断して、このままホテルにチェックインしちゃおうかとも思ったのですが、このあと今日のゴールのつもりでいた袋井でぜひやりたいことがあったので、そのまま頑張って歩くことにしました。
雨中のさわやかハンバーグ
掛川を出てほとんど寄り道することもなく、工場わきの道路や住宅街の中を、クルマのしぶきをよけながら歩き続けます。このツライ時間を耐える唯一のモチベーションは、静岡の県民食レストラン「さわやか」にいくぞー!というもの。
夕飯でひとりコンビニ弁当食べるくらいだったら、ぜひ「さわやか」に行きなさい、と東海道ふらっと完歩ファンクラブの静岡在住女性からアドバイスを受けたので、今日は袋井の旧東海道に近いお店まで行くことにしていたのでした。
そんな雨の中、唯一気になったのが、この「スズキ化石博物館」
かなり手作り感あふれる仕様の博物館で、どう考えても個人のお宅にしか見えません。化石発掘体験、かなり興味があったのですが、雨も降っていて、すでに疲れでかなりパワーダウンもしていたので、泣く泣く割愛したのでした。
あとからネットで調べると、この「スズキ化石博物館」、やはり鈴木さんという個人がやっている博物館で、なかなかまじめな内容のようです。館内が自宅になっているのかどうかはわかりませんが、かなり生活感あふれる自宅チックな感じです。
入場は無料のようですが、予約が必要とのことですので、近くにお越しの際は、ぜひ。たぶん鈴木さんからマンツーマンで、きわめて学術的な説明が受けられるのではないかと思います。
さて、ようやく袋井の町に入ると、こんな小学校が。
こりゃまた思い切った名前の学校だねーと思っていると、これはあくまでも愛称で、ホントの名前は袋井東小学校。
そう、袋井という地名は、ここでは「どまんなか」と言い換えられているのです。
袋井は、江戸から数えても京から数えても27番目の宿場町。東海道のほぼ真ん中であったことから「ど真ん中」を売りにしているんですね。
そんなこんなで雨の中、袋井宿の西の端まで歩き、国道1号に出たところに、本日の目的地、炭焼きレストラン「さわやか」がありました。
「さわやか」は静岡県内に29店舗を展開するハンバーグレストラン。
僕はできれば一人でこんなファミリー&カップルレストランには入りたくはないのですが、「静岡県民の誇り」「究極のハンバーグ」などという話を聞いていたので、せっかくなのでどんなもんだろう、と意を決してチャレンジ。
平日の18時前だというのに店内はほぼ満席。やはりファミリー&カップルばかりで、イケメンのナイスミドルが一人で入るとどうしても注目をあびてしまいます(そうでもないか)。
さわやか、といえば「げんこつハンバーグ」という、要はげんこつのように丸くて分厚いハンバーグが定番だったようですが、僕が食べたのはチーズハンバーグ。
19歳で当時は道産子のソウルフードだった(というほどでもないか・・・)びっくりドンキーのチーズバーグディッシュの味を覚えてから、ハンバーグといえばチーズ、と決めているので、チーズハンバーグの味でくらべてみたかったのです!
中は結構レアで、挽肉も赤みががってはいましたが、わりと歯ごたえのある、しっかりした感じのおいしいハンバーグだったことは間違いありません。
でもやっぱりびっくりドンキーのジャンクな味も好きかな。ごめんなさいね、静岡県民の皆さま。元北海道民より。
今日の結果:金谷宿~袋井宿 23.3kmを制覇!
東海道ふらっと完歩まで:現在の合計 231.7㎞/495.5km
<2016年5月訪問> 記事の情報は訪問当時のものです。最近の情報は公式サイト等でご確認ください。
Vol.30へ続く
< 【東海道五十三次ふらっと-flat-完歩】】Vol.28 金谷宿~日坂宿 見よ、これが静岡の本気の茶畑だ!