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叡山ケーブル・ロープウェイの車窓から楽しむ春の比叡山
2023年3月18日(土)、メンテナンスのため冬期運休していた叡山ケーブル・ロープウェイの運転をスタートします。八瀬から比叡山頂まで、壮大な自然風景を楽しみながら移動できる叡山ケーブル・ロープウェイ。標高差561mで日本一を誇るケーブルは、約1.3㎞を9分間で結びます。また、桜の見頃は4月中旬~4月下旬ごろとなります。
『東海道五十三次ふらっと-flat-完歩』とは…
ふとしたきっかけで東海道を歩き、その魅力に目覚めた筆者が、旧東海道に沿って、五十三次、約500㎞をテキトーに歩き、永い歳月をかけてついに完歩してしまった感動巨編!(ただし全米は泣かない)。
時間がある時にぶらっと出かけて、気の向くままに歩くシステム。よって歩く順番もランダム。名所旧跡を語るより、街道沿いの人々や風俗(変な意味ではない・・・と思う)、B級スポットなどを、ときどき妄想も入れつつ紹介し、いつか現代の十返舎一九と呼ばれたい。
この日は金谷から西へ。静岡のお茶畑の景観が一番いい季節に、日本一の茶どころ、牧之原台地を越えて、掛川方面に向かったところ、とんでもない絶景に出会ってしまいました。
この日のスタートはJR金谷駅から。東海道線のガード下をくぐって駅の裏手に出ると、旧東海道は早くも上りにかかります。
金谷坂町と呼ばれる街道沿いの家並みを抜けて、金谷の町並みを見下ろす高台にでると、国道473号を越え、ここから先は金谷坂と呼ばれる石畳の道となります。
石畳の入り口にはかつての茶屋を復元したような無料休憩所と、「石畳茶屋」と呼ばれるカフェがありましたが、まだ営業時間前だったようでクローズ中。さらに石畳をちょっと上ると、何やら赤い幟がたくさんはためいています。
ここに「すべらず地蔵尊」というお地蔵さんが祀られているのです。東海道を越える旅人が、山道で滑らないように敷かれた石畳にちなんで建立されたお堂ですが、「すべらない」にかけて、受験生の合格祈願スポットになっているんだそうです。
せっかくなので僕も何か願掛けしてみようかと思いましたが、今から東大に入って学問するのもちょっと面倒くさいし、芥川賞もきっとこの「東海道五十三次ふらっと-flat-完歩」を出版したら黙っていても受賞しちゃいそうなので、特に合格をお願いするようなことは見当たりません。
そんなわけで、最近ちょいちょいブログに仕込んでいる「ムフフネタ」が滑らないように、とだけお願いしてその場をあとにしたのでした。。。
約430メートル続く金谷坂の石畳を登り切ると、牧之原台地の上に出て、あたりは見渡す限りのお茶畑。しばらくするとこんな看板がありました。
なるほど、たしかに茶ですな。
金谷坂のあとは菊川坂。今度は下りです。いい感じの茶畑の間を下るので、写真をバチバチ撮りまくっていたのですが、こんなの序の口だった、というのはまだこの時は知りませんでした。
金谷と日坂の間の宿であった菊川の町並み。ここを過ぎると箱根峠や鈴鹿峠と列んで、東海道の三大難所と呼ばれていた「小夜の中山」越えとなります。
菊川の距離は短いけれど急峻な坂をしばらく登ると、見たこともないような一面の緑が目の前に開け、山の斜面に沿ってずっと続いています。
どうですか、この均整の取れた美しい模様。静岡の茶畑が本気出すととんでもないってことがよくわかりました。
最近は美しい棚田が注目を浴びるようになってきて、多くの観光客が訪れる棚田もあるようですが、この茶畑はそれに全く引けを取らない美しさです。
こんな緑、今まで見たことないです。
旧東海道のお気に入りの場所がまたひとつ増えました。ここは絶対5月の八十八夜の季節に来るべきです!
小夜の中山峠の頂上付近に「久延寺」というお寺があります。
ここに遠州の七不思議といわれる「夜泣き石」がありました。
昔、久延寺に安産祈願にきた妊婦が中山峠を越える途中、山賊に襲われて殺されてしまったのですが、お腹の切り口から生まれた赤ん坊を助けるため、母の魂はかたわらの石にのり移って泣いたのだそうです。
赤ん坊は、泣き声に気づいたお寺のお坊さんに拾われ大事に育てられたのですが、母がのり移ったこの石は、しばしば夜中に泣き声をあげるので「夜泣き石」と呼ばれるようになったのだそうです。
その後、この話を聞き同情した弘法大師が、石に仏号をきざんでいったという伝説があるため、弘法大師がここにいるんですね。
しかし実は夜泣き石というのは現在2か所にあって、もうひとつの国道1号線の小夜の中山トンネル近くにあるものがホンモノで、こちらはどうやらホンモノじゃないという説が多いようですが、よくわかりません。
久延寺のすぐ脇には「扇屋」という茶屋があり、名物子育飴を売っています。これは先の夜泣き石伝説で、久延寺の和尚が飴で子を育てた、ということからきているのだそうです。
この付近は世界農業遺産「茶草場の里」とされているところ。
「茶草場農法」とは、茶園の周辺につくった「草地」から草を刈って茶園の畝の間に敷き、土に還すことで、茶の味や香りが良くなるように栽培を行う伝統的農法のこと。
茶畑の間にところどころ草地があるのがおわかりでしょうか?
かつて日本の多くの里山にあったものの、農業の効率化とともに次第に姿を消してしまった「草地」が今でも残り、里山の環境を守り続けてきたことからここが世界農業遺産に認定されています。
二の曲がりと呼ばれるかなりの急勾配を下ると山あいの小さな宿場町日坂に到着しました。
<2016年5月訪問> 記事の情報は訪問当時のものです。最近の情報は公式サイト等でご確認ください。
Vol.29へ続く
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