怪談アート その物語や見どころ
草丘の間・情念のあかり
歌舞伎や落語の演目としても知られる「牡丹燈籠」や「六条御息所」、「八百屋お七」など、愛に溺れた女性たちの情念を、松竹衣裳と歌舞伎座舞台による歌舞伎の世界で創り上げました。
ひと際目を引く和傘と灯籠は、「牡丹灯籠」の妖しくも悲しい恋心をモチーフに、手前に映りこむその景色は、相手へのゆがんだ気持ちを表しています。また、耳に入る切ない音楽は「紅絲(べにいと)」。絲をたぐれどたぐれど、あの人に繋がる紅い絲だけは見つからず、いつしか情念の炎を纏った恐ろしい妖怪となり、すすり泣いたり、高笑いをしたりと、沸き起こる悲しみや抑えがたい感情を音楽でも表現しています。
静水の間・さかさまのあかり
中里繪魯洲氏による馬頭を戴いた3本の樹。樹と人間、馬と人間の立場を置き換えてみた幻想的な風景を、草原の中にいるかのような すすきの欄間絵と共にお愉しみください。
本作品「さかさまのさかさま」では、この地球上には野生の馬はおらず、人間が手を加えてきた馬たちは、漆黒の闇を見るように美しく哀しく微かに揺れ動きます。馬に支配される人間、見えることのない世界を表現した巨大なオブジェを水晶玉越しに見ると景色が逆転し、“さかさまの目”で見る世界観を味わえます。
星光の間・真夜中のあかり
怪しげに揺らめく妖怪提灯の廊下を通り抜けると、そこは、丑三つ時。人間が寝静まった闇の中で妖怪たちが賑やかな宴を繰り広げています。
古来より疫病封じの妖怪とされる“アマビエ”ですが、人が人を疑うことや、人の心に巣食う悪しきモノの方がずっと怖いという現代社会をアマビエの心で表した「ニンゲンコワイ」や、時空を超えた猫たちの宴を表現した作品など、現代作家による様々な技法の遊び心に溢れた妖怪アートをお愉しみいただけます。音楽には、日本の楽器に民族楽器を融合させ、中には妖怪を表現した生きものの声も交じり、目を閉じると妖怪たちの真夜中の宴の様子が浮かびます。
和のあかり×百段階段2022〜光と影・百物語〜
期間: |
2022年7月2日(土)~9月25日(日) |
時間: |
11:30〜18:00(最終入館17:30)※8月20日(土)は17:00まで(最終入館16:30) |
会場: |
ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財「百段階段」 |
料金: |
当日券 ¥1,500 / 学生 ¥800(要学生証呈示)/ 未就学児無料 |
販売: |
ホテル雅叙園東京(一般入場券)/ 公式オンラインチケット(一般入場券、グッズ付) |
主催: |
ホテル雅叙園東京 |
TEL: |
03-5434-3140(イベント企画 10:00〜18:00) |
>和のあかり×百段階段2022〜光と影・百物語〜特設ページ
<浴衣プラン>
約200種類からお選びいただける浴衣とレストランでのお食事がセットになった「浴衣プラン」では、本企画展に半額でご入場いただける特典がございます。
期間: |
2022年6月1日(水)~9月30日(金) |
料金: |
大人¥14,000~、子ども¥10,000(いずれも税サ込) |
内容: |
浴衣、帯、下駄、かごバック(男性・子どもは巾着)、着付、お食事
※お食事は、ランチ、アフタヌーンティー、ディナーよりお選びいただけます |
TEL: |
050-3188-7570(レストラン総合案内 10:00~19:00) |
>浴衣プラン特設ページ