京都府

観光

星のや京都 新緑のまぶしい庭で狂言を鑑賞!狂言師から神や大名が笑う姿を表す型「大笑い」を習う「新緑の青空狂言」開催

2020.06.05

京都府・嵐山にある全室リバービューの旅館「星のや京都」は、2020年6月8日~6月22日の毎週月曜日に、「新緑の青空狂言」を開催します。このアクティビティでは、狂言を観てひと笑いしたあとに「笑いの型」をならい、身体全体を使って笑います。狂言を演じ、笑いの型を教える講師は、400年の歴史を持ち京都を中心に活躍する「茂山千五郎家」の狂言師です。茂山千五郎家の狂言の笑いは、「和らい」と表現される心和むものです。すがすがしい空気と初夏のみずみずしく生命力ある緑が心地よい朝、和らいの狂言を鑑賞し身体全体を使って笑うことで晴れやかな気分になります。

新緑の狂言でひと笑いし、すがすがしい朝を迎える

星のや京都施設内の「奥の庭」にて「新緑の青空狂言」を開催します。新緑の青空狂言は、緑まぶしい初夏の朝に狂言を鑑賞して笑うことで、日常の疲れを癒やすアクティビティです。笑いには免疫機能の向上やストレス軽減などの効果が報告されていて*1,2、また森林浴にも同様の効果があるとされています*3。樹齢300年を超えるもみじの木がある奥の庭は、対岸の小倉山の木々も見渡せる解放感のある庭です。狂言は600年以上の歴史をもち、日本の伝統芸能である「能楽」として能とともにユネスコの無形文化遺産に認定されています*4。台詞は現代の言葉とあまり変わらず、庶民の生活の中の風刺や失敗談がユーモラスに描かれた、親しみやすい芸能です。初夏のみずみずしい緑とすがすがしい空気が心地よい朝、狂言を鑑賞して身体全体を使って笑うことで、晴れやかな気分になります。

歴史ある茂山千五郎家の狂言を楽しく鑑賞する

本アクティビティでは、狂言を代表する名作「棒縛(ぼうしばり)」を鑑賞します。鑑賞前には狂言や鑑賞する演目についての解説があるので、気軽に狂言に親しむことができます。狂言を演じるのは「能楽師大蔵(おおくら)流狂言方 茂山千五郎家」の狂言師です。茂山千五郎家は、江戸時代初期から約400年続く歴史を持ち、現在は十四代目を当主として京都を中心に全国で活躍しています。茂山千五郎家では、笑いを「和らい」と表現します。狂言の笑いは、誹謗(ひぼう)中傷で笑いをとったりゲラゲラと笑うものではなく、ほのぼのとした心の和む笑いであるからです。また、これは茂山千五郎家が武家式の格式ばった狂言ではなく、関西という土地でやわらかい笑いを中心に展開してきたことにも由来しています*5。棒縛りのユーモラスな動きや掛け合いを鑑賞し、楽しく笑うことができます。

【鑑賞する演目「棒縛」あらすじ*5】

留守になると酒を盗み飲む太郎冠者と次郎冠者にほとほと手を焼いた主人は、二人を棒にしばり付けて外出します。残された二人はなんとか酒を飲もうと考えを巡らせ、ついに棒に縛られたまま酒を飲むことに成功します。戻った主人は二人を叱りつけますが、二人が窮屈な姿で酒盛りを楽しむ姿に、ほほえましく爽快な気分にもなるのでした。

笑いの型をならい、お腹の底から大笑いする

棒縛の鑑賞でひと笑いした後、狂言師から「構え(かまえ)」と呼ばれる基本姿勢や発声をならい、神や大名が笑う姿を表す型「大笑い」を実践します。大笑いは、身体の重心を低く落としてお腹の底から大声を出す、笑いの型の一つです。狂言では登場人物の喜怒哀楽を大げさに表現するため、笑う演技で身体全体を大きく使います。すがすがしい緑のなかで姿勢を正し、参加者全員で大きな声を出して笑います。

参考文献:

*1:石原俊一(2007)「自律神経系に及ぼす自発的笑いの実験的検討」,『人間科学研究』29,p.51-59,文教大学人間科学部
*2:三宅優・横山美江(2007)「健康における笑いの効果の文献学的考察」,『岡山大学医学部保健学科紀要』17, p.1-8,岡山大学医学部保健学科
*3:李卿(2007)「森林浴の効果」,『アンチ・エイジング医学』,VoL.5,No.3,p362-367,日本抗加齢医学会
*4:文化庁
*5:茂山千五郎家・宮辻政夫著(2015)『和伝書 狂言・茂山千五郎家の和らい』,茂山千五郎家・クラブSOJA監修,淡交社

「新緑の青空狂言」概要

期間: 2020年6月8日~6月22日の毎週月曜日
料金: 無料
予約: 公式サイト)または
フロントにて、前日20:00までに要予約
場所: 星のや京都施設内の奥の庭
時間: 9:30~10:30
対象: 宿泊者限定
定員: 15名
備考: 状況により開催日程・時間・演目が、一部変更になる場合があります。

星のや京都

平安貴族が別邸を構えた京都府・嵐山。渡月橋から船に乗り、大堰川を遡ると現れる水辺の私邸。京都に息づく日本の伝統技法を感じる客室、五味を自在に表現する日本料理、四季の美しい景観と静けさの非日常の世界を楽しめるリゾートです。

>星のや公式サイト

新着

新着

注目の記事

広島県

芸術

下瀬美術館「周辺・開発・状況 -現代美術の事情と地勢-」展/インタビュー後編:吉村良介氏, 高橋紀成氏, Mario Christiano氏, Stefano Pesce氏

2023年に広島県大竹市に開館した下瀬美術館。厳島、瀬戸内海に面し、世界的建築家である坂茂(ばん・しげる)氏が設計を手がけた当美術館は、2024年12月に「世界でもっとも美しい美術館」としてヴェルサイユ賞を受賞し大きな注目を集めた。

この下瀬美術館で「周辺・開発・状況 -現代美術の事情と地勢-」展2025年4⽉26⽇(土)から7⽉21⽇(⽉・祝)が開催され、開幕10日で来場者数1万人を越え、同館最速の記録となり盛況を博している。

1980年〜2000年生まれのアジアの若手アーティストの作品群により構成される本展はヴェルサイユ賞受賞を記念して行われる特別展示であり、下瀬美術館にとって初の現代芸術展というチャレンジングな展示でもある。

前編に続き、下瀬美術館の代表理事を務める吉村良介氏、同じく下瀬美術館のボードディレクター高橋紀成氏、そしてイタリアNo1ギャラリーGalleria ContinuaオーナーMario Cristiani氏、Mark Tobey財団ディレクター兼アートアドバイザー/Stefano Pesce氏のインタビューをお届けします。

広島県

芸術

下瀬美術館「周辺・開発・状況 -現代美術の事情と地勢-」展/インタビュー前編:チーフキュレーター齋藤恵汰氏

2023年に広島県大竹市に開館した下瀬美術館。厳島、瀬戸内海に面し、世界的建築家である坂茂(ばん・しげる)氏が設計を手がけた当美術館は、2024年12月に「世界でもっとも美しい美術館」としてヴェルサイユ賞を受賞し大きな注目を集めた。

この下瀬美術館で「周辺・開発・状況 -現代美術の事情と地勢-」展2025年4⽉26⽇(土)から7⽉21⽇(⽉・祝)が開催され、開幕10日で来場者数1万人を越え、同館最速の記録となり盛況を博している。

1980年〜2000年生まれのアジアの若手アーティストの作品群により構成される本展はヴェルサイユ賞受賞を記念して行われる特別展示であり、下瀬美術館にとって初の現代芸術展というチャレンジングな展示でもある。

HYAKKEIは開催直後の当展を訪問し、チーフキュレーターである美術家の齋藤恵汰氏のインタビューを敢行。「日本の美術界に一石を投じる企画にしたかった」と語った。

東京都

芸術

イベント

開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」 夜間開館決定

2025年1月21日(火)より東京国立博物館 平成館で開催中の展覧会、開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺 -百花繚乱 御所ゆかりの絵画-」では、好評につき、夜間開館を実施することが決定しました。また、2月18日(火)からは本展グッズを税込4,000円以上ご購入いただいた方に、限定のノベルティを配布します。

滋賀県

観光

イベント

文化

【休暇村近江八幡】琵琶湖の名所巡り「バスで楽しむ『ビワイチ』~琵琶湖一周~」ツアー開催

滋賀県琵琶湖の東岸、近江商人や安土城で知られる近江八幡市に位置するリゾートホテル「休暇村近江八幡」では、京都・奈良に近く古くから交通の要所として栄えてきた滋賀県の歴史浪漫に浸る「バスで楽しむ『ビワイチ』」の参加者を募集しています。「近江」を分かりやすく楽しんで頂くために、全行程に歴史資源開発機構主任研究員 大沼芳幸氏が同行して解説していただきます。

ピックアップ

ピックアップ