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7月15日からLEDドームリマスター版『銀河鉄道の夜』を上映しているプラネタリウム満天NAGOYA、プラネタリアYOKOHAMA。同月、本作を手掛けた映像クリエイターKAGAYA氏の舞台挨拶付特別上映会を開催しました。新しい「銀河鉄道の夜」と作品に対するKAGAYA氏の想いに触れた会場の様子をお届けします。
2022年7月16日に満天NAGOYAで、7月23日にプラネタリアYOKOHAMAで、舞台挨拶付特別上映会を行ったKAGAYA氏は、「『銀河鉄道の夜』の世界に存在する星の光でできた発光体を表現するのに、LEDドームでの上映はぴったりだった」と本作とLEDドームの相性の良さを語りました。
満天NAGOYAとプラネタリアYOKOHAMAのLEDドームは、従来のプラネタリウムとは違い、ドームスクリーンに敷き詰められたLED素子が自発光することで映像を作り出しているため、鮮やかな色彩や明るさを再現できる新しいプラネタリウムです。
星を愛した作家・宮沢賢治の傑作「銀河鉄道の夜」を、鮮明に再現した本作。KAGAYA氏はこの本を幼いころに読み、実際に銀河鉄道に乗ってみたい、という思いから、その風景を具体的にイメージし、描き出すのが好きだったそうです。それをCGで描いていくうちに、プラネタリウム作品の「銀河鉄道の夜」が誕生したとのことです。
登壇後には、KAGAYA氏も来場者に交じって上映会を楽しみました。
本作は、プラネタリウムドームいっぱいに広がる星空の中を走る美しい銀河鉄道の世界はもちろん、車窓を見ながら、列車に揺られるシーンなど多くの見どころがあります。
来場者の方々からの質問コーナーも行われ、美しい星空撮影のコツや、体力づくりの仕方などの質問があり、KAGAYA氏が丁寧に答えてくれました。「いつ寝ているのでしょうか?」という睡眠時間の質問に対しては、「夜空からできるだけ目を離したくない」という理由から、朝日が昇るころに就寝されるということで、星や宇宙に対する想いが伝わる回答もありました。
また「地球を飛び出せるとしたら、何を撮影したいですか?」という質問には、「制限がないなら土星の輪に立って撮影したい」と、思いもよらぬ回答もありました。自分の心の中の風景を、CGで描き出すことをライフワークとしているKAGAYA氏。
| 期間: | 2022年7月15日(金)~ |
|---|---|
| 時間: | 約45分(本編上映時間は約38分) |
| 原作: | 宮沢賢治 |
| 撮影: | 脚本・CG:KAGAYA |
| 音楽: | 加賀谷玲 |
| 朗読: | 桑島法子 |
| 上映館: | プラネタリウム満天NAGOYA / プラネタリアYOKOHAMA |
宇宙と神話の世界を描くアーティスト。
プラネタリウム作品「銀河鉄道の夜」が全国で上映され観覧者数100万人を超える大ヒット。
一方で星景写真家としても人気を博し、ベスト版写真集『Starry Nights―The Best of the Best』等を刊行。写真を投稿発表するTwitterのフォロワーは約85万人。
天文普及とアーティストとしての功績をたたえられ、小惑星11949番はkagayayutaka(カガヤユタカ)と命名されている。
花巻イーハトーブ大使。