株式会社一旗が岐阜県土岐市の美濃焼窯元・丸新製陶有限会社と共同で企画した『150年の時を超えて復活!美濃焼の逸品「亀吉どんぶり」』プロジェクトがクラウドファンディング「CAMPFIRE」で開始されました。
この企画は、江戸時代末期、美濃焼の名陶工・塚本亀吉の手によって作られ地域の礎を築いた「亀吉どんぶり」を、亀吉の五代目を受け継ぐ陶工が新たな感性で現代に蘇らせ、クラウドファンディング「CAMPFIRE」で提供するプロジェクトです。
「どんぶり生産量日本一の里」岐阜県土岐市駄知の原点となった「亀吉どんぶり」を現代によみがえらせることで、1300年の歴史を誇る美濃焼ならではの魅力や奥深さを知っていただき、多彩な陶磁器の歴史や文化にふれていただく契機とすることを目指します。
丸新製陶有限会社は岐阜県土岐市駄知にある塚本亀吉にルーツを持つ窯元で、塚本亀吉から数えて五代目にあたる塚本誠吾代表のもと、今回初めてのクラウドファンディングに挑戦します。
>クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」プロジェクトページ
江戸時代末期、美濃焼の名陶工・塚本亀吉の手によって作られ「ハレの日」の器として愛されたどんぶりがあります。重厚な造形と優美な色彩。「亀吉どんぶり」として地域の礎を築きましたが、現代では希少価値の高い古美術品として残されています。亀吉の五代目を受け継ぐ陶工が伝説の逸品を新たな感性で現代に蘇らせます。
亀吉どんぶりとは…
〜江戸時代末期、美濃焼の名陶工・塚本亀吉の手によって作られた「ハレの日」のどんぶり〜
「亀吉(かめきち)どんぶり」とは、江戸時代末期、駄知(岐阜県土岐市駄知)に生まれた美濃焼の名陶工・塚本亀吉の手によって慶応三年(1867年)に初めて作られた伊万里焼風のどんぶりの呼称です。
縁が分厚く重厚で器の内側に包み込むような造形、藍色とも紺色とも縹色(はなだいろ)とも形容できる優美な色彩、柔らかな絵付け。陶工の名を取り「亀吉どんぶり」として大いに評判になりました。
当時は、「ハレの日」の器として冠婚葬祭でのみ用いられる高価などんぶりで、ふだんは蔵で大切に保管されていました。そして、嫁入り道具として塚本亀吉の物語とともに家々を渡っていきました。
その後、「亀吉どんぶり」に端を発する「駄知のどんぶり」は明治時代に量産されて全国的に有名になり、「亀吉どんぶり」誕生から150年以上を経た現代においても駄知は「どんぶり生産量日本一の里」として知られています。
地域の礎となった「亀吉どんぶり」。
しかし、現代の「駄知のどんぶり」には「亀吉どんぶり」のような造形、色彩のものは見られません。
時代の流れとともに「駄知のどんぶり」は大量生産に適したデザインへと変化し、「亀吉どんぶり」は知る人ぞ知る「古美術品」として現代では希少価値の高い過去の遺物となってしまったのです。
このプロジェクトで実現したいこと
〜塚本亀吉の五代目を受け継ぐ丸新製陶が伝説の逸品を新たな感性で現代によみがえらせる〜
丸新製陶は、1300年の歴史がある日本有数の焼き物の産地、岐阜県土岐市駄知において江戸時代末期に名品「亀吉どんぶり」を生み出した塚本亀吉にルーツを持つ窯元で、塚本亀吉から数えて五代目にあたる塚本誠吾が代表を務めています。
創業以来、丸新製陶の陶磁器はその時代のライフスタイルや価値観に合わせてデザインや大きさ、機能などを大きく変化させてきました。
このプロジェクトは、コロナ禍による「新たな日常」でライフスタイルや価値観が見直されるいまだからこそ、150年の時を超えて伝説の逸品「亀吉どんぶり」を新たな感性で現代によみがえらせ、クラウドファンディングで賛同いただいた方々に提供する企画です。
江戸時代末期に誕生し「ハレの日」の器として激動の時代を駆け抜けた人々の人生の大切な場面を演出し、現代では「古美術品」としてその造形や色彩の美しさが評価されている「亀吉どんぶり」。
今回、わずかに残された足跡をたどることでその造形の意味や色彩の秘密などが明らかになりました。
美濃焼の真髄である「土」「釉薬」「炎」の三位一体の技術の掛け合わせで往時の「亀吉どんぶり」の造形や色彩の復活に挑戦。重厚かつシンプルな、どんな料理にも合う現代の「日常の器」としてよみがえらせました。
このプロジェクトをとおして、美濃焼ならではの魅力や奥深さを知っていただき、多彩な陶磁器の歴史や文化にふれるきっかけになれば幸いです。
また、陶磁器業界における大量生産・大量消費の時代から、長く使える本物を大切にする時代へ、伝統や文化を大切にしながら時代に合った革新を試みる、という丸新製陶の信念やメッセージを伝えていきます。
亀吉どんぶり復活プロジェクト考証
〜清山窯 河合竹彦さん(元岐阜県陶磁器資料館学芸部長・伝統工芸士・陶芸家・古陶研究家)〜
きっかけは丸新製陶の代表、塚本家に代々受け継がれてきた一つの「亀吉どんぶり」。
丸新製陶のルーツである江戸時代末期の美濃焼の名陶工・塚本亀吉の手によって作られたおよそ150年前のどんぶりであるということ以外、詳しいことはほとんど分かっていませんでした。
分かっていることは、「亀吉どんぶり」と言えば地域の誰もが知っている「駄知どんぶり」発祥のどんぶりであるということ。
もちろん型もなく、独特な造形の理由も分かりません。
今回、「亀吉どんぶり」を現代によみがえらせるため情報を集めたところ、美濃焼の歴史に詳しい、元岐阜県陶磁器資料館学芸部長・伝統工芸士で、陶芸家、そして古陶研究家である清山窯の河合竹彦さん(岐阜県土岐市駄知)にたどりつき、考証を依頼しました。
亀吉どんぶり復活のコンセプト
〜伝統や文化を大切にしながら時代に合った革新に挑戦〜
今回のプロジェクト「亀吉どんぶり」復活のコンセプトは「伝統と革新」です。
研究や試作を何度も重ね、150年前の「亀吉どんぶり」の複雑な形状を忠実に再現。絵付けに用いられていた優美な色彩を大胆かつシンプルに昇華させ、どんな料理にも合う現代の器としてよみがえらせます。
150年の時を超えて現代に。「亀吉どんぶり」が新たな感性で復活します。
リターンについて
〜150年前の色彩を大胆に昇華させた二色《濃藍 -koiai-》《白縹 -shirohanada-》〜
各5000円(税込・送料込) 2個セット9800円(税込・送料込)
リターンは2色の「亀吉どんぶり」をご用意しました。
150年前の「亀吉どんぶり」の最大の特徴だった縁が分厚く重厚で器の内側に包み込むような複雑な形状を忠実に再現し、塚本亀吉の遊び心とも言える外側三辺に三本の縦のライン「亀吉ライン」を採用。
重厚なのに軽く、指にフィットして持ちやすく滑りにくい機能的な器です。
色彩は、無数にある釉薬を絶妙に掛け合わせながら、150年前の「亀吉どんぶり」の魅力だった優美な色彩を大胆かつシンプルに昇華させ、奥行きのある二色《濃藍 -koiai-》と《白縹 -shirohanada-》が誕生しました。
耐久性はもちろん包み込むような形状のため保温性が高く、「レンゲで汁がすくいやすい」といった特長もあります。
「亀吉どんぶり」や塚本亀吉の物語とともに、多くの方に愛用いただけるよう願っております。
今後のスケジュール
12月30日 プロジェクト締め切り
2021年2月 リターンお届け予定