「ホテル川久」の金箔天井がギネス世界記録™に認定。金箔表面積で世界No1に

2021.01.18

1989年、日本がバブル絶頂期に始動された「世界の数寄屋」を作るプロジェクト。夢と理想を追い続けた職人たちの思いが結集し、総工費400億円、建設期間2年をかけて、日本や世界中の匠の技術を融合させた唯一無二の夢の城「ホテル川久」。館内に一歩足を踏み入れると、ひと際光彩を放つ22.5金を用いた壮大なエントランスホールの金箔天井がこの度、金箔表面積でギネス世界記録に認定されました。

ギネス世界記録認定内容

正式英語記録名: Largest continuous gilded ceiling
和文記録名: 最大の連続して金箔押しされた天井
記録対象: ホテル川久 エントランスホール天井部の金箔表面積
測定数値: 1056.97㎡

※ ギネス世界記録™はギネスワールドレコーズリミテッドの登録商標です。

2020年12月8日(火曜日)に認定授与式が実施されました

2020年12月8日ギネス世界記録公式認定証授与式にて
(ギネス世界記録公式認定員 マクミラン舞 様
Karakami Hotels&Resorts株式会社 代表取締役社長 唐神耶真人
川久創設者  堀資永様 堀ロバート主知様
>認定授与式 当日の様子はこちら

ホテル川久館内に輝く黄金の金箔天井は、パリのコンコルド広場やヴェルサイユ宮殿、アメリカの自由の女神など、歴史的建造物の修繕を数多く手がけ、金箔の分野を先駆開拓し“金箔の世界一の名工”と称されるフランスの人間国宝ファブリス・ゴアールが手掛けた生涯の傑作。
陽に当たった時もっとも美しくロビーを照らす純度として22.5金の金箔が張り巡らされ、芸術的に計算された美しいアーチ型の金箔天井となっています。

仕様金箔: ドイツ製 995/22.5金 厚み1ミクロン
使用量: 約19万枚 総重量2.5kg
施工業者: Atelier Gohard, 90 rue des Entrepreneurs, Paris 15e, France
施工チーム: Fabrice Gohard 以下2名、合計3名
施工時間: 1500時間(2ヶ月足らずの期間中の実労働時間・施工時間の最速記録)

川久の金箔天井の受賞にあたり、ファブリス・ゴアール本人よりお手紙を頂いています。
———
拝啓
今回のギネス世界記録認定は名誉であり非常な喜びです。

この短いメッセージを書くにあたり、私の胸は熱い思いでいっぱいです。日本の皆さまが私どもの仕事、ノウハウ、技術に関心を寄せて頂いたことに感謝いたします。実は、川久ロビーの仕事の前年にパリのアンヴァリッドの仕事をしておりましたので、川久の金箔天井そのものについては何の懸念もありませんでした。今も頭に浮かぶのはマダム・ホリが一冊の雑誌を手にうちの工房へ来られた時の姿です。その雑誌の冒頭にはアンヴァリッドの写真が掲載されており、マダム・ホリの最初の質問は「この仕事をなさったのは御社ですか?」でした。そうなのです。アンヴァリッドのドーム屋根の金箔を貼ったのはわが社でした。

これが川久での冒険、挑戦の始まりです。私たちは3人のチームで川久へ行き、二か月であの天井を仕上げるという前代未聞の課題に挑み、それを成し遂げました。あの現場には世界中からあらゆる分野の名人達人が集まっていました。毎日同じテーブルを囲んで食事をしながら彼らと親しく知りあい、お互いの知識や情報を交換することが出来ました。このような貴重な機会はよそでは絶対にありません。

30年が経った今、残念ながらすでにこの世を去った人たちもいます。今回のギネス受賞はなつかしいそれら当時の仲間たちと彼らと築いた思い出が蘇るものでもありました。改めてこのプロジェクトに参加させて頂いたことを誇りに思い、厚く御礼申し上げます。

ファブリス・ゴアール

金箔天井製作概要

現在の金箔天井  (2020年7月撮影)
当時の製作現場写真 (写真左:ゴアール氏本人) 写真:日経アーキテクチュア 1992年3月16日号

「我々はこのホテルの目指すところと関係者の情熱に打たれて最大限の努力をした。
私にとってこの仕事は生涯における最重要のものである。」
~ファブリス・ゴアール~

作家:ファブリス・ゴアール氏のご紹介

世界中の一流ホテル、自由の女神、ヴェルサイユ宮殿、コンコルド広場、アンヴァリッドドーム…これらすべての金メッキは、美術館や歴史的建造物で認められた専門家であるファブリス・ゴアール氏の工房「アトリエゴアール」によって修復されました。パリ、ロンドン、ニューヨークに拠点を置く同社は、金メッキ、素材作成、絵画、装飾絵画の分野でリファレンスとなっており、豪華装飾の歴史的権威に認められた金箔職人集団です。

1962年に創業された家業である金箔修復、その父親から引き継いだ金箔施工の技術をとぎらせることなく、さらなる芸術性の表現と好奇心に磨きをかけ、金箔施工の価値を高めていったのがファブリス・ゴアール氏です。作業に止まらない彼のオープンマインドとそのクリエイティブは、多くのデザイナー、デコレーター、インテリアデザイナーの興味をそそり、数々の著名な芸術家たちとコラボレーションを行っています。そのアトリエゴアールの日本での唯一のアートワークが今回のホテル川久です。

受賞歴:
Master of art 2010
Medal of artisanal recognition 2008
Master craftsman 2006
Living heritage company 2006
Grand prix of creation, confirmed
art trade category, of Paris 2004
Museums empowerment of France 2003
Qualibat certification
>アトリエゴアール

ホテル川久(川久ミュージアム)のご紹介

1989年、日本がバブル絶頂期に始動された「世界の数寄屋」を作るプロジェクト「ホテル川久」。建築家永田祐三氏が監修し、中国、ヨーロッパ、イスラム、日本と、世界各地の匠の技術を融合させた同ホテルは、総工費400億に上り、延床面積2万6000平米、建設期間は2年を費やしました。

外壁を飾るのは、中国の紫禁城にのみ使用を許された鮮やかな「老中黄」の瑠璃瓦。館内は、イタリアの職人によって敷き詰められた緻密なローマンモザイクタイルの床や、フランス人間国宝ゴアール氏の手による壮大な22.5金の金箔ドーム天井に加えて、ロビーの壁面には、メトロポリタン美術館の鑑定で2世紀頃のシリアの鹿と豹のビザンチンモザイク画が埋め込まれており、野外には、イギリスの彫刻家バリー・フラナガンによる幅6メートルものうさぎのブロンズ像など、美術的価値の高いアーティストを世界中から招集し造られた夢の建築です。

左官職人・久住章が主宰する「花咲団」による疑似大理石でつくり上げた1本1億円の26本の柱や土佐漆喰で仕上げたホテルエントランスの大庇ほか、陶芸家・加藤元男による信長塀や陶板焼きのタイル壁、煉瓦職人・高山彦八郎による煉瓦模様など、日本人の匠も数多く参加しています。世界中の技術や文化を組み合わせたような建築は、全ての作品の調和とれている摩訶不思議な空間となっています。

また館内には、創業当時オーナーが世界中から買い付けたオーナーズコレクションとして、中国清代前期の七宝焼きや陶器、ダリ、シャガール、横山大観などの作品も展示されています。

1993年には、優れた建築作品と設計者に贈られる「村野藤吾賞」を受賞。そして2020年に金箔表面積でギネス世界記録™に認定されました。そんな建築とアートの融合体である川久ホテルがその歴史価値の保存と伝承を目的とし、2020年川久ミュージアムとしてオープンしました。

川久ミュージアム(ホテル川久)

住所: 和歌山県西牟婁郡白浜町3745
TEL: 0739-42-2662
開館時間: 10:30〜18:00(最終入場は閉館30分前まで)
料金: 一般 1000円 / 高大生 800円 / 中学生以下入場無料(学生証の提示が必要)

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