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うちなー滞在記vol.8「ぬちまーすの秘密を探る~海中道路とサトウキビ畑・前編~」

みなさんの住む場所の「お盆」はいつでしょうか?

沖縄のお盆は旧暦7月7日の七夕にお墓を掃除し、ご先祖様を迎える準備をします。そして、旧暦の7月13日(お迎えの日を“ウンケー”といいます)~7月15日(お送りの日は“ウークイ”)に行われます。今年は新暦でいうと8月20日~8月22日が沖縄のお盆でした。

私の故郷・東北のお盆は毎年新暦で8月13日~8月16日です。一方、東京や一部の地方都市でのお盆は新暦の7月13日~7月16日だというのです。なぜこのような違いがあるのでしょうか。

旧暦は月の満ち欠けによるもので、古くから漁業や農業と切っても切れない関係があり、日本でも江戸時代まで用いられていました。しかし江戸時代から明治時代となり、急速に国際化が進むと、世界標準とされていた新暦の方が都合が良かったというのです。

その際、「旧暦7月15日」をそのまま「新暦7月15日」へ移してしまったため、お盆がひと月ほどずれてしまったというのです。商業都市であった東京ではあまり影響はなかったそうですが、農業が盛んな地方にとって、その頃はとても忙しい時期です。そのため、旧暦のお盆がだいたい新暦の8月15日前後にあたるため、地方では8月13日~8月16日をお盆とするようになりました。

私は、このような地域ごとでの風習の違いが“違い”として残っていることに心地良さを感じます。その土地その土地の歴史や事情が尊重されている、その表れだと思うからです。

さて、今回は沖縄本島中部・うるま市の「平安座島(へんざじま)・宮城島(みやぎじま)・伊計島(いけいじま)」をご紹介いたします。

そこには沖縄本島とはまた“違った”雰囲気がありました。

道の駅ならぬ「海の駅」

沖縄の離島というと、那覇空港から飛行機を乗り継いで行く「宮古島」や「石垣島」を連想される方も多いと思います。

しかし今回ご紹介する離島は、沖縄本島と「道路」や「橋」で繋がっており、車で行くことが出来ます。

勝連(かつれん)半島と平安座(へんざ)島とを結ぶ全長5.2㎞の「海中道路」。もとは産業用の道路として整備されましたが、「海に囲まれた道路」「車で行ける離島」に注目が集まり、観光スポットとして知られるように。

沖縄本島の道は坂道や曲がりくねった道がとても多いです。観光で来ていた時はわりと平坦で、直線的な海岸沿いの“国道58号線”を通ることが多かったので、生活するようになり「こんなに坂道が多いのか」ととても驚きました。

この海中道路は沖縄では珍しく、まっすぐで平坦です。両脇には天気さえよければエメラルドグリーンや藍色のとても綺麗な海が望め、気持ちのいい青空が広がります。

ここが海の駅「あやはし館」です。広い駐車場が海に沿って造られているのが印象的でした。

中には海を一望できるレストランや、お土産が豊富に取り揃えられてありました。建物のすぐ裏手が海なのがとても良いですよね。

海沿いを散策することもでき、中には釣りをしている人もいました。レジャーシーズンには様々なマリンスポーツができるということで、海の駅にはシャワー設備もあります。

少し話は変わりますが、この勝連半島と平安座島の間の海域は浅瀬が広がっているそうです。海中道路が建設される大分前ですが、1955年頃まで半島と島の往来は「干潮時の徒歩横断」だったということです。

海の駅付近の散策路より。左奥に見えるのが海中道路が目指す平安座島。

さて、海中道路を走りきるとそこはもう沖縄本島とは別の島。平安座(へんざ)島です。

平安座島へ渡ってすぐに、「浜比嘉(はまひが)島」への橋が伸びています。浜比嘉島は「神様が住む島」「パワースポット」として沖縄県内からも訪れる人が多いそうです。

しかし今回は浜比嘉島へは行かず、もう少し平安座島を進んでみましょう。

伊計島をめざして

すると見えてきたのが無数の、大きなタンク。

沖縄石油基地株式会社。

石油の備蓄・中継地点として45基もの石油タンクがあるそうです。操業以来、無事故・無災害を継続中で、環境にも配慮しているという点から多くの表彰を受けているそうです。

先ほど、海中道路はもともと「産業用に作られた」と書きましたが、実はこの基地が平安座島へ建設されることになったためです。当時は片側一車線でしたが、後に県道となり片側二車線になりました。海水の循環を目的とした橋も長くし、2003年には海の駅「あやはし館」がオープンします。

さらに進むと、平安座島から橋を渡って宮城島へ行くことが出来ます。宮城島ではサトウキビ畑が多くみられました。

沖縄本島では目にしたことのない施設や風景がとても新鮮でした。人の姿も少なく、車の通りも多くありません。

「あぁ、こんなのどかな場所で暮らしたい」と心から思いました。とてもゆったりとした時間が流れていて、雨上がりの澄んだ空気が美味しく感じました。

伊計島へ渡る橋の少し手前には、大きな採石場がありました。

宮城島から橋を渡ると伊計島へ入りますが、ここへきて気づいたことがあります。

海中道路の始まりからここ伊計島に入るまで、ずっと道なりに(右折や左折をせず)走っていたのです。さらに信号機は海中道路を渡り切ったところ(浜比嘉島への分岐点)だけでした。

伊計島の海。

一度も曲がらずに3つの離島へ行けるというのも貴重な体験です。

伊計島は人口200人ほどの小さな島ですが、沖縄の歴史区分「貝塚時代」「グスク時代」の遺跡が多数発見されている場所でもあります。

伊計島漁港。中央の橋は伊計島と宮城島を結びます。

とても静かで穏やかな雰囲気のある場所でした。

来られる機会がありましたら、カーステレオを切って、窓を開けて、島に流れるゆったりとした空気を感じてみられることをお勧めいたします。

これから宮城島へ戻り「ぬちまーすの秘密」を探りに行きますが、続きは後編で。。

それではまた、次回にお会いしましょう。

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うちなー滞在記vol.9「ぬちまーすの秘密を探る~海中道路とサトウキビ畑・後編~」

沖縄には多くの人を魅了する何かがあります。

美しい海、温暖な気候、独自の歴史や文化や風習、言葉、建物、三線の音色や音楽、食べ物、うちなーんちゅ(沖縄の人)の人柄、、といったひとつひとつにではなく、それらが混ざりあった「沖縄」という存在に人は惹かれるのでしょう。

しかし一方で、沖縄には「ない」ものもあります。私は東北出身ですが、うちなーんちゅに羨ましがられることもあります。

初めてそれを経験したのが「土手」でした。

理解できずにいると、「沖縄には大きな河川がない」と説明をしてくれました。その堤防としての土手がとても珍しく、憧れの風景だったそうです。

大きな山も雪景色も沖縄では見ることができません。凍えるような寒さも沖縄では体験できないでしょう。お米や食べ物も東北の方が美味しいと言って頂けることがあります。

故郷を離れて故郷を知りました。住む時間が長くなると、その土地の良さが分からなくなってしまうことってありますよね。

旅が好きな人は、いわば “自分が住んでいる場所のアイデンティティ” を求めて旅をしているのかも知れません。

さて今回は、いよいよ「ぬちまーすの秘密」に迫りたいと思います。ぬちまーす工場の近くの思いがけない絶景やパワースポットも併せてご紹介いたします。

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