【東海道五十三次ふらっと-flat-完歩】Vol.37 岡崎宿~御油宿前編 「ウラ岡崎城」とか「かいちゃん」とか

『東海道五十三次ふらっと-flat-完歩』とは…
ふとしたきっかけで東海道を歩き、その魅力に目覚めた筆者が、旧東海道に沿って、五十三次、約500㎞をテキトーに歩き、永い歳月をかけてついに完歩してしまった感動巨編!(ただし全米は泣かない)。

時間がある時にぶらっと出かけて、気の向くままに歩くシステム。よって歩く順番もランダム。名所旧跡を語るより、街道沿いの人々や風俗(変な意味ではない・・・と思う)、B級スポットなどを、ときどき妄想も入れつつ紹介し、いつか現代の十返舎一九と呼ばれたい。

この日は岡崎に泊まって、前後の東海道を歩いた時の2日目。岡崎から東の豊橋方面に向かう途中、なんだかウラ岡崎城っぽいのとか、SNSで話題の不思議キャラがいるのとか、変わったホテルばっかり発見したぞ!

ウラ岡崎城を発見!

岡崎からの東海道ふらっと完歩、2日目。この日は岡崎から東へ向かい、できる限り豊橋に近いところまで行ってしまいたいと思っています。ほぼ一日歩き続けるつもりなので、距離的には結構かせぎますね。

そんなわけで8時前にはホテルを出発。お正月なので朝の岡崎の街には人の気配がほとんどありません。

岡崎市街を東側に向かって歩き、国道1号線に合流すると岡崎城下二十七曲りも終わりとなります。とおもっていたら、国道1号線上にまた岡崎城発見!

これはスゴイ、裏岡崎城を大発見!と思ってぐるっと回り込んでみると、五万石の大名が住む大豪邸なのかどうかはわかりませんが、どうやらお城ではないようですね。

うーむ、天守閣の一番上の部屋は、岡崎市街が一望できる、開放感あふれる殿の寝室で、夜な夜な・・・・・なのかもしらん・・・

いいなー、天守閣ベッドルーム、一度でいいから一晩過ごしてみたいなー

と思って眺めていたところ、中から家老らしき爺が出てきて「一晩五萬円で貸してあげるよ」とのことでした。五萬石じゃなくって五萬円かよ!

さて、岡崎市の郊外を国道1号と旧東海道を交互に歩きながらしばらく進むと、ゆるやかな上り坂とともに杉並木が現れ、やがて藤川の宿場町へと入ります。並行して走っている名鉄線と旧東海道が交わる踏切。なかなかいい雰囲気ですよね。

藤川宿の本陣跡のすぐ向こう側にも名鉄線が走っています。

 

歌川広重 東海道五十三次 藤川 棒鼻ノ図 │ 朝廷へ馬を献上する幕府の行列。その道すがら地方役人達が平伏している。左端、犬まで座っている所が可愛らしい。広重らしい遊び心のある作品。

 

藤川の町並みを抜けて、再び国道1号線沿いに少し進むと、畑の中に名鉄の車両基地が現れました。車両基地のすぐ下を、名鉄本線が走っています。

赤い電車がよく映えますね。上の車両は基地に停まっている車両、下の車両は名鉄本線を走っている車両です。

なんだか鉄道模型のジオラマみたいですね。

「かいちゃん」?誰やねん?

次第に平地が狭まり、両側から低い丘陵が迫ってきます。名鉄本宿駅は立派な高架駅になっていますが、平地は駅前のほんの一部しかなく、本宿の市街地はそこから南側にひろがる丘陵の上にかけて広がっています。

本宿の駅前を過ぎて少し先にあったのが、法蔵寺。

ここは徳川家の始祖・松平氏の菩提寺であったため、徳川家康が、竹千代と呼ばれた幼少の頃、時の住持・教翁上人に就いて、読み書きを習ったお寺だということです。

むむ、待てよ、前も東海道テキトー完歩の途中でそんな感じのお寺に行ったことがあったなあ、と思い出してみると、静岡の興津にある清見寺というところで、今川家の人質の頃の竹千代(家康)が太原雪斎に師事していたのでした。しかし、何度も言いますが、僕は関ヶ原は西軍派で、家康にあまり興味はないので通過します。

本宿の町並みを抜け、再び国道1号線に合流すると、いよいよ両側から山が迫って、狭隘な谷間にあるのは名鉄本線と国道1号だけになります。そのため、この区間は寒々とした国道の路肩をただひたすら歩く以外見どころもなく。。。と思ったのですが、こんなの発見しました!!!

おい、「かいちゃん」って誰だよ。もしかしてウラ岡崎城の姫が「甲斐ちゃん姫」とかいうのか?

と思って調べてみると、「かいちゃん」はホテルのキャラクターだそうで、部屋に入ったとき、かいちゃんがベッドで横たわっていると料金がビジターは半額、会員は無料になるのだそうです。この看板、やはり結構目立つらしく、いろんなSNSやブログで「かいちゃん」って誰やねん、と話題になっていました。

かいちゃん、どんな姿してるんやあああー

なかなか妄想力をくすぐってきます。新手の販促手法だなあ。ウラ岡崎城と言い、かいちゃんといい、このあたりはこの業界の激戦地なんでしょうかね?

<2016年1月訪問> 記事の情報は訪問当時のものです。最近の情報は公式サイト等でご確認ください。

Vol.38へ続く
< 【東海道五十三次ふらっと-flat-完歩】 Vol.36 岡崎宿~池鯉鮒宿 岡崎城『グレート家康公「葵」武将隊』

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*1:富澤慶秀・藤田洋監(2012). 『最新歌舞伎大辞典』. 柏書房.

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