衰退の危機を救う、23歳若手職人が手がける 伝統工芸「伊勢型紙」の御守ボトル

2022.05.06

伝統工芸は、後継者不足(教育費不足)を理由のひとつとして、全国的に衰退しています。日本が世界に誇るこの伝統技術・伝統文化・伝統工芸を絶やさぬよう、若手職人金子仁美氏は伊勢型紙を使用した新たな挑戦をスタートします。環境・身体を守る「御守ボトル」は、クラウドファンディングにて4/21(木)から発売開始しています。

御守りボトルについて

鮫小紋と鱗文様はそれぞれ『守る』意味があります。また、コロナ禍の今こまめな水分補給で乾燥から身を守り、マイボトルを持ち歩くことでペットボトルの消費を減らし環境問題悪化から地球を守ろう、という思いを込めてデザインしました。

御守ボトル『鮫と鱗』

錐彫りで鮫小紋と鱗文様を葉っぱの形にあしらったサーモステンレスボトル。2色展開。
ブルーグリーン:鈴鹿市章のブルー、三重県旗とお茶のグリーンをイメージしてグラデーションにしました。

ゴールドイエロー:「20から40代女性でも持ちやすく日常使いしやすい、伝統的工芸品が使用された製品」をイメージに配色しました。

御守ボトル『蝶の乱舞』

蝶々の紋様をピンクと薄紫色のグラデーションで表現し、とても可愛らしい仕上がりとなりました。
蝶々の紋様は、『長寿・不死の象徴』とされておりさなぎから蝶へ変わり可憐に羽ばたく姿から『健やかな成長を願う』などの意味で吉祥文様としても用いられてきました。お祝いのギフトにおすすめです。

>プロジェクトページはこちら

■伊勢型紙若手職人 金子仁美

1998年8月15日生まれ。群馬県太田市出身。
2017年 京都伝統工芸大学校 和紙工芸専攻にて伊勢型紙の原料である和紙を勉強する。
2019年4月 鈴鹿市白子にて錐彫の宮原敏明さんの弟子として修行を開始。
2022年4月 3年の修行を経て初商品化「御守りボトル」発売開始。

■伊勢型紙とは

友禅、ゆかた、小紋などの柄や文様を着物の生地を染めるのに用いるもので、千有余年の歴史を誇る伝統的工芸品(用具)。

和紙を加工した紙(型地紙)に彫刻刀で、きものの文様や図柄を丹念に彫り抜いたもので、型紙を作るには高度な技術が必要。現代では着物はもちろん、新しい技術を用いて染色するため型紙の需要が減少。そのため型紙業者も減少している。型を売る型商さんや彫る職人さんたちは新しい活用法を模索し、照明器具などへの応用や、建築建具に用いるなどの活用を図っている。

現在、伊勢型紙職人はおよそ20名ほどで平均年齢は70歳程度。伊勢型紙には4つの技法があり、そのうち錐彫りの職人は金子氏の師匠である宮原敏明氏ひとりである。※人数・平均年齢は概算です

■錐彫について

小紋を彫る技法では、鮫小紋、行儀、通し、アラレなどの種類がある。刃先が半円形の彫刻刃を型地紙に垂直に立て、錐を回転させながら小さな孔を彫っていく。 1平方センチに100個ほどの穴が彫られた作品もあり、単調な柄だけに難しい技法とされている。

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