大井川鉄道「新金谷駅」
♪夏も近づく八十八夜~♪ ってことで、GWの家族旅行で静岡に来た我が家。
島田にある世界一長い木造歩道橋「蓬莱橋」を渡って、そのまま牧之原台地の大茶園を散策し、お茶の郷(現在は「ふじのくにお茶の都ミュージアム」)に行った帰り、僕は再び金谷駅でひとり離団したのでした。
西から東へ、いつもとは反対向きとなりますが、この日は金谷宿から島田宿まで歩くことにします。
牧之原台地を背にした金谷の町並み。
今日は峠越えとは反対に進みますが、後日、西に向かう際にはこの山を越えて行くことになります。途中の橋から西の牧之原台地を望遠で撮ってみました。
斜面から頂上まで、一面に茶畑が広がっていて美しいですね。さっきまで僕たち家族が歩いてきた茶畑やお茶の郷はこの台地の上にあったのでした。
途中の川にこいのぼりがありました。
もうすぐ端午の節句。小さいけれど、みんな元気に泳いでいます。
途中、旧東海道も大井川鉄道の踏切を渡るのですが、すぐ横にいい感じの古いホームと客車が見えました。
これが、SLで有名な大井川鉄道の新金谷駅でした。
大井川鉄道は先ほどの金谷駅からSLの終点千頭(せんず)駅まで続き、さらにその先は日本で唯一のアプト式鉄道井川線のある山岳鉄道路線。この新金谷駅はSLの発着駅であり、大井川鉄道の本社もある中心駅です。
さすがに風格あるなあ、と思い駅舎の中で写真を撮っていたら、観光客と駅員さんのこんな会話が聞こえてきたのです。「このあとSLが到着するから、向こうの転車台のそばで待ってるといいよ」
むむっ、いい情報ゲットしたぜ!
新金谷駅の脇には大井川鉄道の車両基地があり、SL広場として一般の観光客も見学できるようになっています。
これが転車台と呼ばれる場所。
転車台とは、SLが上りも下りも進行方向を向いて走行するために、 大きなSLをぐるりと方向転換させるもの。
そのためSLの発着地である新金谷駅と千頭駅に設置されているのですが、現在では貴重な鉄道施設なんだそうです。まあ確かに今の列車は両方向運転できるものがほとんどなので、転車台なんかいらないんでしょうね。
そんなものを見ながらぶらぶらしているとやがてSLが新金谷駅に到着。
新金谷駅が終点のため、列車を降りた乗客の記念撮影がしばらくの間続いていました。
そのほかにも新金谷駅前には「PLAZA LOCO」という大井川鉄道の総合案内所のような施設があって、ちょっとした鉄道ミュージアムやグッズ販売店、チケット売り場などがありました。
大井川川越遺跡
さて、金谷の街を抜けると、旧東海道はいよいよ「越すに越されぬ大井川」越えとなります。
あー、やっぱり長い(渡り終わるまで約15分)。。。僕は高いところが苦手なので、長い橋は嫌いなんですよ。
おまけに今日はわざわざ蓬莱橋(これも木造でめっちゃ怖かった)で大井川を渡ったのに、再び大井川橋で渡りなおすなんて!
歌川広重 東海道五拾三次之内島田│大井川を渡る大名行列や旅人が生き生きと描かれています。
心の中でひーひー言いながら渡り終わったところにあったのが、川会所や番宿などが復元されている島田宿大井川川越遺跡。
川の水かさによってこんなに細かく値段が設定されていたのは初めて知りました。渡り方も1対1の「肩車」から駕籠のまま台に乗せて渡る方法までさまざまあったようです。
しかし「肩車」ってすごいですよね。あまりお金のない女性も、かごじゃなくって肩車で渡ったのかな・・・?
島田宿の川越しの拠点となったこのあたりは、現在も当時の町並みが復元・保存されてかなり情緒的でいい感じでした。
しばらく島田の郊外を歩いたあと島田市街に入ると、旧島田宿本陣周辺はきれいに整備され、その中心にはからくり時計がありました。