格調高き旧東海道で老舗風俗店?
行きの静岡で旧東海道の楽しさに目覚めてしまった甲子園観戦からの帰り道、そのまま帰るのも惜しい気がしました。名古屋近郊の旧東海道鳴海、有松の宿場町あたりには、古い街並みが残っていて、以前から一度歩いてみたいと思っていたので、今回は、名古屋熱田神宮の近くにある宮宿から鳴海宿もしくは有松あたりまで歩いてみることにしました。
名古屋の隣、金山駅で豊橋行きの新快速を下車し、地下鉄に乗り換えて3つ目の伝馬町まで行き、そこから10分ほど歩いた「七里の渡し跡」を今日のスタート地点とします。
旧東海道は宮宿(名古屋市熱田区)から桑名宿(三重県桑名市)までの間は東海道五十三次で唯一、海上の渡し船が運航されていたところで、ここはその名古屋側の船乗り場の跡です。そのため、日本橋から続いていた旧東海道は宮宿でいったん陸上の道は途切れてしまいます。現在は渡し船の定期航路はないので、旧東海道ウォーカーはみんなここから桑名まで、国道1号に沿ってあまり面白くもない道を27キロほど歩いているようです。
とりあえず、名古屋から西は別の機会にして、今回はここをスタート地点に東に向かいます。七里の渡し跡にはこんな感じで桟橋らしきものもあり、不定期でここから桑名までクルーズ船が出るようです。
江戸時代はここから7里(約28キロ)を4時間かけて運航していたようです。現在の七里の渡し跡にある、常夜燈と道標からスタートします。
歌川広重『東海道五十三次(隷書東海道)・宮』 │ 当時の七里の渡しの様子。その名の通り、船での移動距離は七里(約27km)。所要時間は4時間ほどだったと言われ、かなりゆっくりとした船旅であった事が伺えます。
七里の渡しを出発すると、途中午後の日差しが照りつける中、何やら人が並んでいる建物がありました。
ここは、ひつまぶしの老舗「あつた蓬莱軒」というお店のようです。水曜日の午後2時過ぎでこの状態ですから、きっと地元の有名店なんだと思います。今度、七里の渡しから桑名方面に歩く前にぜひ行ってみたいと思わせるお店です。
しばらく歩くと「旧東海道伝馬町」の表示がある通りに入ります。
すると、格調高き旧東海道のはずなのに、なにやら香ばしい感じの建物が。
今はもう東京ではほとんど見ない、ファッショナブルでヘルシーな風俗系のお店のようです。
ここも老舗で、創業1620年、江戸時代から続く、旧東海道のオアシスだそうです(ウソです・・・)
っていいのか伝馬町!格調高く「旧東海道」とか看板出してる通りにこんなお店出しちゃって。
名古屋なのにトヨトミ!
旧東海道は名古屋の郊外の幹線道路から1本外れた裏道のような通りがしばらく続きます。ところどころ地味な史跡のようなものもありましたが、それよりも道路沿いの看板のほうに興味深いものがありました。
何屋さんなのかわかりませんが、この主張の仕方がなんだか名古屋っぽくないですか?豊臣秀吉は大阪城のイメージがありますが、生まれは尾張なので確かに名古屋にゆかりがあるんですよね。ちなみにこの看板、新幹線からも見えるので、気になる方は名古屋到着前に右車窓をみてお探しください(笑)
続いてこちらはパロマの本社工場のようです。
このほかにも、パロマからちょっと進んだところにBrother(ブラザー工業)の本社があったり、地味に知ってる会社の本社が続きます。
このあたり、「呼続」と書いて「よびつぎ」と読むようです。
割とめずらしい地名だな、と思っていたら、呼続小学校を発見しました。
この校章のマル呼マーク、カッコいいと思いませんか?こんな発見、普段の観光じゃなかなかできないですよね。
笠寺観音の商店街を抜けて先に進むと旧東海道沿いに笠寺観音があり、旧東海道は、笠寺観音をぐるっと半周するように続きます。
笠寺を抜け、天白川の橋を渡ると、旧鳴海町(現在は名古屋市緑区)へと入ります。鳴海とこの先にある有松あたりには旧東海道沿いに古い街並みが残っているというイメージでしたが、僕が通った限り、鳴海にはところどころに「古い家」はありましたが、「古い町並み」と呼べるほどのものは見当たりませんでした。
鳴海の町なかにあった、古いお菓子屋さん。
こうした建物がポツポツとはありましたが。
鳴海の小さな町なかに入る直前、「鳴萬」という焼肉屋さんの前で人が並んでいました。お盆休みとはいえ、まだ午後4時です。きっと地元で大人気のお店なんだろうと思います。ここにも次回、鳴海から歩きはじめる前に寄ってみたくなりました。
今回はかなり穴場的な(地元では有名なのかもしれませんが)お店を2件も発見できたので、これもふらっと散歩ならではの収穫でした。
今回の結果:宮宿~鳴海宿 6.5kmを制覇! 実際の歩行距離は寄り道入れて9.22km
東海道ふらっと完歩まで:現在の合計 342.9㎞/495.5km
<2014年12月訪問> 記事の情報は訪問当時のものです。最近の情報は公式サイト等でご確認ください。
Vol.41へ続く
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