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芸術

すみだ北斎美術館 筆魂 線の引力・色の魔力  ―又兵衛から北斎・国芳まで― 開催

2021.01.26

すみだ北斎美術館では2021年2月9日(火)から4月4日(日)まで「筆魂 線の引力・色の魔力―又兵衛から北斎・国芳まで―」展を開催します。

筆魂 線の引力・色の魔力―又兵衛から北斎・国芳まで―

会期: 2021年2月9日(火)~4月4日(日)※一部展示替えを実施予定
前期|2021年2月9日(火)~3月7日(日)
後期|2021年3月9日(火)~4月4日(日)
休館日: 毎週月曜日
開館時間: 9:30~17:30(入館は17:00まで)
主催: 墨田区・すみだ北斎美術館
監修: 内藤 正人(慶應義塾大学文学部教授)
企画協力: 株式会社江戸文物研究所
お問い合わせ: 03-6658-8936 (9:30~17:30 ※休館日を除く)

>公式サイト

【観覧料(個人)】

一般: 1,200円
高校生・大学生: 900円
65歳以上: 900円
中学生: 400円
障がい者: 400円
小学生以下: 無料

※団体でのご来館は、当面の間、受付を行いません。
※会期中観覧日当日に限り、AURORA(常設展示室)もご覧になれます。

【展覧会概要】 筆に宿る絵師の魂

浮世絵といえば版画が連想されますが、絵師が絵筆をふるった一点ものの肉筆画のほうが発生は古く、複雑で奥深い彩色技法や、描き手の筆づかいを直接感じることができます。本展では、浮世絵の先駆とされる岩佐又兵衛をはじめ、浮世絵の始祖である菱川師宣、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川国芳などの60人に及ぶ浮世絵師の肉筆画約125点を展観します。

重要文化財、重要美術品、新発見、再発見、初公開作品約40点を含む見どころ満載の展覧会です。浮世絵の源流である肉筆画を通して、300年に及ぶ浮世絵の歴史を体感いただくとともに、それぞれの絵師の巧みな線の引力、色の魔力、そして絵に宿る筆魂をお楽しみいただけます。

【構成と見どころ】 絵師の魂を感じる「肉筆画」のみが集結

肉筆画の「肉」とは「生身」を意味し、錦絵や摺物といった浮世絵版画とは異なり、絵師が絵筆で直接紙や絹に描くことを示します。本展は浮世絵の中でも肉筆画のみを約125点あつめ、以下の構成で浮世絵の歴史を縦覧します。

◆章立て◆
1章 浮世絵の黎明から18世紀前期まで
2章 浮世絵の繁栄
3章 幕末を彩る両袖 葛飾派と歌川派

◆出品浮世絵師ラインナップ(予定)◆
岩佐又兵衛、菱川師宣、懐月堂安度、宮川長春、宮川一笑、奥村政信、川又常行、川又常正、鳥居清長、礒田湖龍斎、窪俊満、北尾政演、勝川春章、勝川春好、一筆斎文調、西川祐信、月岡雪鼎、祇園井特、鳥山石燕、喜多川歌麿、鳥文斎栄之、東洲斎写楽、歌川豊春、歌川豊広、歌川豊国、歌川国貞、歌川広重、歌川国芳、菊川英山、溪斎英泉、葛飾北斎、蹄斎北馬、魚屋北溪、安田雷洲、ほか約60人
さらに、肉筆画一点一点を通して、絵師たちの意志の赴くままの筆づかいや、面や点であらわされた色づかい、絵師たちが筆に込めた魂までもを感じることができます。

▲左から、岩佐又兵衛「弄玉仙図」(旧 金谷屏風)【重要文化財】(前期)摘水軒記念文化振興財団蔵、千葉市美術館寄託、岩佐又兵衛「ほう居士図」(旧 金谷屏風)【重要美術品】(後期)福井県立美術館蔵

福井の豪商・金屋家に伝わった「金谷屏風」は、浮世絵の先駆・岩佐又兵衛によって描かれた六曲一双の屏風でしたが、現在は掛軸となって分蔵されています。本展ではそのうち「弄玉仙図」「ほう居士図」の二幅を前後期にわけて展示します。重要文化財・重要美術品の展示は、すみだ北斎美術館初の試みです。

▲左から、勝川春章「竹林七妍図」(後期)東京藝術大学蔵、喜多川歌麿「夏姿美人図」(前期)遠山記念館蔵、東洲斎写楽「中山富三郎・市川男女蔵・市川高麗蔵図」(後期)摘水軒記念文化振興財団蔵、千葉市美術館寄託

勝川春章「竹林七妍図」
優れた肉筆美人画で知られる勝川春章(北斎の師)の晩年の代表作です。7人の女性が円を描くように配置され、髪型や服装によってそれぞれの身分や立場が描き分けられています。女性の髪の艶やかな質感は艶墨を重ねて表現されています。

喜多川歌麿「夏姿美人図」
歌麿の寛政年間(1789-1801)の代表作のひとつで、夏の装いの女性が化粧をする様子が描かれています。黒い夏物の着物の下に、うっすらと透けて見える水色の襦袢までも描写されています。

東洲斎写楽「中山富三郎・市川男女蔵・市川高麗蔵図」
人気歌舞伎役者たちによる舞台の一場面が描かれた絵本の版下絵と考えられ、写楽の筆線がわかる貴重な作品です。

北斎の肉筆画も多数!

▲左から、葛飾北斎「合鏡美人図」(前期)個人蔵、葛飾北斎「立美人図」(後期)個人蔵、葛飾北斎「登龍図」(前期)個人蔵

浮世絵師の中でも葛飾北斎は肉筆画の制作数が大変多いことが挙げられます。北斎は和漢洋などさまざまな画法を吸収し、和漢の古典伝説や動植物、神仏など非常に幅広い画題を手がけました。本展では、北斎とほかの絵師の意外な交流関係を示す新発見の作品や、初公開の作品など北斎肉筆画も多数ご堪能いただきます。

葛飾北斎「合鏡美人図」
2つの鏡を両手で合わせ鏡にして、髷の具合を確かめる後ろ姿の美人が描かれた作品です。実物の公開は本展が初の機会となります。

中央・葛飾北斎「立美人図」
吉原の花魁が贅をこらした豪奢な着物を着て高下駄を履いて道中する姿が描かれています。戴斗期(北斎数え年51~60歳頃)の美人画の傑作です。

右・葛飾北斎「登龍図」
晩年の北斎は龍の肉筆画を多く残していますが、その中でも出色の作品です。龍の体には胡粉によるハイライトや墨の濃淡がほどこされ、今にも画面から飛び出すような立体感を生んでいます。

【特報】
本展では新発見、再発見、初公開作品を多数出品します。その中でも出色の、新発見、再発見の作品をご紹介します。

▲≪新発見≫葛飾北斎、勝川春英、歌川豊国、勝川春扇、勝川春周、勝川春好「青楼美人繁昌図」(前期)個人蔵 葛飾北斎が、勝川春好、勝川春英など4名の勝川派絵師たち、そして歌川豊国とともに遊郭の女性たちと太鼓持ちを描いた作品で、北斎とほかの絵師の意外な交流関係を示す作品です。

▲≪新発見≫歌川豊国「三代目中村歌右衛門の九変化図屏風」(前期)個人蔵 三代目中村歌右衛門による「変化舞踊」の様子が八面に渡って描かれた屏風で、豊国の肉筆画の技量を示す作品です。

▲≪再発見≫喜多川歌麿「隈取する童子と美人図」(後期)個人蔵 桜の枝の下、隈取りをする子どもたちと、その光景を微笑ましく眺める女性が描かれています。

■入館方法のご案内

当館では、新型コロナウイルス感染症の感染・拡散を防止し、皆さまに安心してご鑑賞いただくために、以下のお願いがあります。ご来館前に必ずご一読いただき、ご協力いただきますようお願いいたします。なお、当館では入館のための日時指定予約を行っておりません。ご希望の日時にお越しください。館内・展示室内・ミュージアムショップ内が混雑し、一定の人数を超えた場合は入場制限を行う場合がありますので、ご了承ください。

すみだ北斎美術館は、墨田区の方針に従い、緊急事態宣言中も通常どおり開館を継続いたします。

※入館の際は、マスクの着用、手指の消毒等をお願いしております。

※遠方からの来館や、発熱及び体調不良の方は、来館自粛のほどお願いいたします。

>すみだ北斎美術館公式ホームページ「お客様へのお願い」

すみだ北斎美術館

開館時間: 9:30~17:30 (入館は17:00まで)
休館日: 毎週月曜日(月曜が祝日または振替休日の場合はその翌平日)、
年末年始(12月29日~1月1日)
所在地: 〒130-0014 東京都墨田区亀沢2-7-2
お問い合わせ: 03-6658-8936 (9:30~17:30 ※休館日を除く)
アクセス: 都営地下鉄大江戸線「両国駅」A3出口より徒歩5分
JR総武線「両国駅」東口より徒歩9分
JR総武線「錦糸町駅」北口より墨田区内循環バスで5分

>公式サイト
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※ご来館の際は、美術館公式ホームページで最新の開館予定をご確認ください。

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